ラグジュアリーで、上質なレザーを手元に愛用したいと考えるのは、誰しも当然の事だと考えていました。そのような、私個人の考えの背景で、最近の若者ファッションの中でのレザー製品は、ナイロンやキャンパス布などに、その座を台頭されつつあるように感じています。もちろん、ナイロン製のビジネスバッグや財布、リュック、トートバッグ、小物入れなどには、扱いの気軽さや、軽量化された素材、防水などの機能性に加え、多くの若者たちに支持される理由はり甲斐ができるものであると考えてはおりますが、その反面、是非とも、若い世代の人々にレザーの使い心地や風合いを味わってもらいたいというような気持ちがあとを絶ちません。ナイロンやキャンパス布とは、全く異なる質感をもつ、革鞄や革財布、革ジャケットなどの風合いや、手の感触など、使えば使い込むほどに、馴染みや味わいが出てくるといった、奥深さを実感してもらいたいと常々考えるような年代になってきました。時代と共に、人々の身近な衣食住は変化を遂げていきますが、その中でもレザー製品は、常に人々の身近にあったものの１つでもあります。その容姿やテクスチャーは、大きく様変わりを遂げているかもしれませんが、レザー製品によって、人類の生活は支えられていたというような歴史もあるはずです。ナイロンや、キャンパス布とは異なる感触を、この先の未来の若者たちにどのように伝えていくべきかなどを、最近多く考えるようになりました。
